○平安の庭
平安の庭は、平安時代(794~1185)における貴族の寝殿造りの邸宅の庭園をもとにして作られています。社殿の近くに広がる池に、段落ちの滝と遣水が注いでおり、池の周囲には、秋の七草の女郎花(おみなえし)や萩、また竜胆(りんどう)などが咲きます。この平安の庭の遣水で、4月29日と11月3日に、王朝絵巻さながらに、王朝の雅を今に伝える「曲水の宴」がとり行われます。
以下、室町~桃山の庭、城南離宮の庭に続く・・・
京都観光情報や歴史探訪などをメインとした京都観光ブログ。観光気分で、ぶらり京都を散策。
ぶらりblogでは、主に京都伏見周辺を中心にぶらり散策しながら、京都の町並みや人気の観光スポット、京都の観光名所、ひっそりと佇む歴史の足跡などをブログ形式で紹介いたします。
○平安の庭
平安の庭は、平安時代(794~1185)における貴族の寝殿造りの邸宅の庭園をもとにして作られています。社殿の近くに広がる池に、段落ちの滝と遣水が注いでおり、池の周囲には、秋の七草の女郎花(おみなえし)や萩、また竜胆(りんどう)などが咲きます。この平安の庭の遣水で、4月29日と11月3日に、王朝絵巻さながらに、王朝の雅を今に伝える「曲水の宴」がとり行われます。
以下、室町~桃山の庭、城南離宮の庭に続く・・・
○室町~桃山の庭
室町の庭は、池泉廻遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん・池を中心に園路を巡らせる庭園)で、簡素を旨とする草庵が流行し、茶道が大成された室町時代(1336~1573)をイメージした茶室(楽水軒)がある他、池の入口に雌滝、奥の方に雄滝、池中央の蓬莱島の奥に三尊石があります。
この「室町~桃山の庭」の作庭にあたったのが、造園家中根金作であり、石組の手法を用いたため、各地の名石に加え、京都新町通の三井邸の庭石600個余りがここに運ばれ、滝口、その他の主要部分となりました。
上の写真の桃山の庭は、枯山水庭園(かれさんすいていえん・水を用いない庭園のこと)で、安土桃山時代(1573~1603)の豪壮な気風を反映しています。桃山の庭の奥の高台には水石亭があります。3月始めという事で、芝はまだ茶色ぽい感じです・・・
○城南離宮の庭
鳥羽離宮時代の様子を再現した枯山水庭園で、玉砂利は離宮の池、緑の濃い部分は陸地、岩組みは殿舎を表わしています。
<お山巡り・伏見稲荷大社 Ⅰ>
伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区深草薮之内町)が鎮座する稲荷山の一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰には、多くの神蹟があり、これらを巡拝することを「お山巡り」といいます。(一回りが約4km、所要時間は、大体約2時間?くらいでハイキングコースとしても人気があります。)
昔は、頻繁に行った「お山巡り」ですが、ふと思い立ち、久しぶりに登ってみました・・・
※ 天明7年(1787)に刊行された、拾遺都名所図会(しゅういみやこめいしょずえ)によると、稲荷社への参詣ルートは、現在と異なっており「新熊野(いまくまの)より三つの峯へ詣ずる道(稲荷坂)」で、古くは「還坂(かへりざか)」と呼ばれていました。「お山巡り」は、平安時代より行われており、江戸時代の頃までは2月初午の日に行うのが通例でした。
写真左は、稲荷大社参道の食事処ですが、稲荷名物のすずめ・うずらの焼鳥や定番のいなり寿司、きつねうどん、天婦羅などが並んでいます・・・τ(^^ )
有名な稲荷塗で彩られた二叉に別れる千本鳥居(写真右)は、稲荷大社本殿の東方にあります。千本鳥居を通り抜け、ひとまず奥社奉拝所に向かいます。
以下、奥社奉拝所、熊鷹社~四ツ辻に続く・・・
(2013/3/1投稿)
※地図赤印は、二叉に別れる千本鳥居
○奥社奉拝所
千本鳥居を抜けた場所に、これからの「お山巡拝」の安全を祈願する奥社奉拝所(おくしゃほうはいじょ・通称は、「奥の院」)があり、この社殿の背後に稲荷山三ケ峰があります。社伝によると、明応の遷宮記(1499)に「・・・東ニハ当社奥院トテ命婦形マシマス也」とあり、古くより稲荷大社に奥社奉拝所が設けられていました。
なお、神占石(かみうらいし)である「おもかる石」は、奥社奉拝所の奥にあります。
奥社奉拝所で参拝を済ませ、ここから先に進むと「お山巡り」が始まることになります。
○熊鷹社
新池に面する熊鷹社(くまたかしゃ)は、池に突き出す様に拝所が設けられており、そこに水商売や勝負事にご利益があるという熊鷹大神が祀られています。
写真右の新池は、谺ケ池(こだまがいけ)とも言われており、「行方知れずになった人の居場所を探す時、池に向かって手を打ち、こだまが返ってきた方角が手がかりとなる」という伝承があります。
○三ツ辻~四ツ辻
三ツ辻は、奥社奉拝所からの正面ルートと、稲荷大社の北西側から登る旧道ルートの合流点(別れ道)です。三ツ辻を山の方へ曲り、緩やかな坂道をしばらく歩くと、待望の四ツ辻に到着します。四ツ辻の古名は、「石灯籠(いしとうろう)」と言い、「見付の峰」とも呼ばれます。
四ツ辻から京都の市街地を一望でき、また広い茶店などがあるので、大半の人がここで休憩をとります。
ここで食事をする時は、やっぱり、きつねうどんにいなり寿司・・・でしょうか・・・ (∩_∩)!
以下、荒神峰、三ノ峰、間ノ峰に続く・・・
※地図赤印は、熊鷹社と新池(谺ケ池)
○荒神峰(田中社御神蹟)
四ツ辻より北方、東福寺方面へ行く道の隣にある階段を登ると、荒神峰(こうじんみね)があります。この御神蹟の後方に回ると景観が開けており、京都市内の中心部から以北が見渡せます。
○三ノ峰(下社御神蹟)
四ツ辻より北方、2軒の茶店の間にある道を進み、反時計回りに一ノ峰の山頂を目指します。本来のルートとは逆ですが、こちらから登る方が楽なので・・・ (^_^;)
途中の三ノ峰ですが、明治20年代の半ばごろの改修工事の時に、変形神獣鏡(4世紀前後)が出土し、現在京都国立博物館に保管されています。
○間ノ峰(荷田社御神蹟)
入り口に建つ石鳥居は、奴祢鳥居(ぬねとりい・柱と島木との接点の部分に、台輪をはめている形の鳥居のこと)と言われる独特な形をしています。
以下、一ノ峰、二ノ峰に続く・・・
※地図赤印は、三ノ峰(下社御神蹟)